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クリヤー塗装とは? メリットデメリットについて詳しく解説!

2025年3月18日

クリヤー塗装とは?

サイディングやレンガ調、モルタルやコンクリートなど、住宅を建てる際にこだわった外壁。
時間とともに汚れが気になってきたけど、塗替えしたらこの良さが消えてしまうのでは?そんな不安がある方におすすめなのが無色透明の塗料で塗るクリヤー(クリア)塗装です。

「透明な塗料を塗るだけで本当にきれいになるの?」

「どんな素材でも塗ることができるの?」

などクリア塗装ならではの疑問もあるのではないでしょうか?そこで今回はクリヤー(クリア)塗装のメリットデメリットから適した素材についてご紹介したいと思います。

外壁塗装は良くも悪くもやはり塗り替えると塗り替え前と「全く同じ」ものにはなりません。できるだけもとの風合いを活かすクリヤー塗装ですが、実は美しく仕上げるには条件があります。

クリヤー塗装の3つの

メリット

①外壁の質感を活かしながら、ツヤのある光沢感も出すことがでいる
無色透明のため、外壁本来の素材を活かすことができることです。また美しい光沢感が得られ、素材を活かしながらも外壁の雰囲気を変えることもできます。
さらに塗料によっては耐候性や低汚染性、防カビ性などの性能があり、美しさを長く維持することができます。

②チョーキングが発生しない
古い外壁を手で触ると白粉が付くことがありませんか?その現象をチョーキングと言います。日本語で「白亜化現象」とも言いますが、塗料が雨や紫外線によって表面の樹脂が劣化し、その下にある顔料が粉になって浮き出てくる現象です。
クリヤー塗装は顔料が含まれず、チョーキングが発生することがありません。

③塗装回数が少ないため費用が抑えられる
本来塗装は下塗りから、素材によっても変わりますが下塗り中塗り上塗りの工程になります。クリア塗装はその下塗りの工程がなく2回塗りになるため、工程が少なく費用を抑えることができます。

クリヤー塗装のデメリット

①ひどい汚れやひび割れなどの跡が隠せない
カビや藻汚れなど、まず塗装の前に高圧洗浄できれいにしてから塗装します。高圧洗浄にバイオ洗浄などを取り入れることによって、汚れはかなり落ちますが100%ではありません。
また、外壁のひび割れなども、通常であれば補修をしてから塗装をする流れになりますが、補修をした跡がクリア塗装では隠せず跡が目立つと言った問題があります。

②色褪せの補修はできない
経年劣化にて元の色があせてしまっている、もしくは色むらなどがある場合はその補修も難しくなります。
つまり、経年劣化が激しいお家に対してクリヤー塗装は向かないということです。
ただし、若干の色褪せむらであればクリヤーでも目立たなくなりますので、一旦相談されてみてくださいね。

③シーリングの上は塗装できない
シーリングとはサイディングなどの外壁のつなぎ目に使われているゴム目のことです。シーリングもゴム素材なので時間と共にひび割れや肉痩せなどの症状がでてきます。
そのため住宅塗装の際は、古い物を除代して新しいシーリングを打ち直す作業が必要です。通常であれば、シーリングを打ち直し上から塗り替えることでシーリングの保護にもなりますが、クリヤー塗料はシーリングの上から塗装をすると塗膜のはく離や収縮割れを起こすため塗ることができません。

では具体的にどのような外壁の素材がクリヤー塗装に向いているのでしょうか?またクリヤー塗装を避けるべき外壁はどのようなものがあるのでしょうか?

クリヤー塗装に

向いている素材

【デザイン系のサイディング】
多くの住宅で使われるようになってきたサイディングですがざらざらした窯業系やレンガ調、木目調までデザインの種類が豊富にあります。塗り消してしまうことはお家の個性も消えてしまいもったいないですよね。
このような場合にクリヤー塗装はぴったりです!風合いを活かしながら艶感も得られることで建てた時のようにきれいになります。

【コンクリート】
コンクリート外壁は、他のお家とはまた違ってモダンな雰囲気を出してくれます。モルタルよりは強いですが、やはりひび割れや環境によっては苔やカビが生えやすい素材です。
そのためクリア塗料で早めの塗替えがおすすめです。クリヤー塗料でもマットな仕上りのものもあるのでご希望によって仕上りを選ぶことができます。

クリヤー塗装に

向いていない素材

【光触媒などのコーティングされた素材】
最近はサイディングでも光触媒コーティングされたものも多くあり、その場合クリヤー塗料が塗ってもはがれやすいといった場合があります。また以前フッ素や無機で塗替えをされた場合などの再塗装の際も要注意。

ただ絶対にできないというわけではないので、まずは現地調査をしっかり行ってもらい外壁を診断してもらいましょう。下処理で塗装可能な場合も十分にあります。

【金属系サイディング】
ガルバニウムやアルミなど安価でおしゃれな雰囲気がでる金属系サイディングも最近は多く、この場合も金属とクリヤーは密着性が悪いためあまりおすすめしません。

塗料は塗りつぶすだけでなく素材を活かしながら美しさを保つこともできます。こだわって建てたお家であればなおさら、雰囲気が変わってしまうのではないかと心配されるまえに一度信頼できる塗装屋さんへ相談されることをおすすめします。
クリヤー塗装は特に経年劣化が激しい場合は施工することができませんので、早めの施工が大切ですよ。

スサキ塗装(株)

須﨑匡司